精液検査について

精液検査とは

精子の状態をもとに治療法を判断する検査です。

  • 当院では精液検査を3種類行います。
  • 「濃度や運動率」だけではなく「動きの質」や「詳細な形態」も評価します。
  • 結果に応じて媒精方法※を判断します。

※ふりかけ法または顕微授精法

精子の状態を3つの検査で
総合的に評価します

精液検査は1つだけでは不十分なため、当院では3つの検査を組み合わせます。

目視検査  全体(数・動き)
SMAS解析 動きの質(数値化)
クルーガー検査 形態(正常性)

培養士による目視検査

精子の濃度・運動率を評価

精子の数や動きを確認する基本検査です。
まずは全体の状態を把握します。


コンピューター(SMAS)による自動解析

精子の運動の質・直進性を評価

精子の動きをコンピューターで解析し、直進性や速度などを客観的に評価します。


染色標本(クルーガーテスト)による観察

精子の形態を評価

精子の形を詳しく観察し、正常形態かどうかを評価します。


これらを組み合わせることで、より正確な評価と適切な治療方針につなげます。

検査の詳細

目視検査

WHOによる正常の判定基準(2021年)

液量 : 1.4ml 以上
濃度 : 1600万 / ml 以上
運動率 : 39 % 以上

専用の計算盤を用いて、マス目内の精子数を計測し、精子濃度や運動率を算定します。


コンピューターによる自動解析:精子運動能

直進性良好例

濃度 : 5600万 / ml
運動率 : 71 % 以上

直進性不良例

濃度 : 4800万 / ml
運動率 : 75 % 以上

直進性良好精子がどの程度いるのか数値化して解析します。
同程度の運動率でも、上の精子のほうがより良好な動きをしていることが分かります。


染色標本による観察

頭部の異常

中片部の異常

尾部の異常

100以上の精子について解析し、正常精子の割合を求めます。
当院では正常形態の判定をWHO基準(2021年)に基づき4%以上を正常としています。

検査結果をもとに、適した受精方法を判断

採卵当日の卵子の状態や精液検査の結果をもとに、適した受精方法を決定します。

体外受精( ふりかけ法 )

精子を卵子にふりかける方法

  • 卵子、精子ともに状態が良好な場合

顕微授精( ICSI )

顕微鏡下で精子を卵子内に直接注入する方法

  • 卵子に形態的不良所見がある場合
  • 精製後の良好精子の回収が少ない場合
  • 凍結精子を用いる場合